高エネルギー加速器研究機構

【物質構造科学研究所】量子ビームで物質の構造と機能を科学します

展示概要

物質構造科学研究所が毎年冬に開催しているチョコレイト・サイエンスについて、量子ビームとの関わりや関連研究などを詳しく解説します。

展示詳細

KEK 物質構造科学研究所では加速器を利用して、物質の構造を分子・原子レベルで調べ、性質や機能を探る研究をしています。「チョコレイト・サイエンス」は、そんな研究から誕生したワークショップで、実際に作って、見て、触って、味わって、理解を深めます。
オンライン展示では実際にチョコレートを作っていただくことはできませんが、チョコレートを構成する分子の並び方の違いが、食感や美味しさにどのように関係しているのか、分かりやすく解説します。
量子ビームで解き明かされる身近な食品に隠された科学を知って、楽しんでいただければ幸いです。

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ご参考:物構研Newsより「チョコレートを美味しくする物理」

imss-news_choco2020m.jpg KEKハイライト「チョコレートを美味しくする物理」

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参加機関について

KEK物質構造科学研究所

物質構造科学研究所は、加速器から発生する放射光・中性子・ミュオン・低速陽電子を利用して、原子レベルから高分子、生体分子レベルにいたる幅広いスケールの物質の構造と機能を解明し、物質科学・生命科学の基礎から応用に至る研究をしています。複数の量子ビーム施設が連携することで、同じ物質を多角的に捉えることが可能なマルチプローブ研究を推進し、ビーム生成や利用技術などの開発研究を通して物質科学の発展に貢献しています。

放射光実験施設

フォトンファクトリーリング(PFリング)、アドバンストリング(PF-AR)という、特徴ある2つの放射光専用の光源加速器を有し、KEKで培ってきた放射光技術・加速器技術により物質・生命の構造から機能発現のしくみを明らかにする研究の場を提供しています。

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KEK 物質構造科学研究所 放射光実験施設

中性子科学研究系

中性子を利用して宇宙の成り立ちを調べる基礎研究から、材料の機能を調べる応用研究まで、幅広い分野の研究を行っています。2008年からはKEKつくばキャンパスから茨城県東海村のJ-PARC MLFに拠点を移し、最新鋭の装置を用いた研究を行っています。

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KEK 物質構造科学研究所 中性子科学研究系

ミュオン科学研究系

1980年に世界初のパルス状ミュオンビームの発生に成功して以来、 国内外のパルス状ミュオン利用において先導的役割を果たしてきました。 2009年よりJ-PARC MLFにおいて世界最高の質と強度のミュオンビームを提供するミュオン科学研究施設(MUSE)の供用を開始し、可能性が多岐に渡るミュオンビームの利用により、基礎科学から応用まで幅広い物質科学の発展に寄与しています。

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KEK 物質構造科学研究所 ミュオン科学研究系

低速陽電子実験施設

陽電子は電子の反粒子です。専用リニアックをもちいて生成した高強度陽電子からエネルギー可変単色陽電子ビーム(低速陽電子ビーム)をつくり、固体表面物性や原子分子物理学の研究を行っています。

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KEK 物質構造科学研究所 低速陽電子実験施設

構造生物学研究センター

「生命の根源の探求」を究極の目標として研究活動を展開しています。細胞を構成する小さな物質の形や、それらが集合して組み上がった様子を明らかにするために、フォトンファクトリーを用いたX線結晶構造解析・X線小角散乱、近年ではクライオ電子顕微鏡をも駆使して研究を進めています。構造生物学研究に必要なビームラインの開発・効率的な結晶化技術の開発や独自の構造生物学的研究を進めています。

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KEK 物質構造科学研究所 構造生物学研究センター

量子ビーム連携研究センター

放射光・中性子・ミュオン・低速陽電子という4つの量子ビームを備えた世界的にもユニークな研究所である物構研のメリットを生かして、新たな「発掘型共同利用」と「テーマ設定型共同研究」を推進するとともに、若手人材を育成することで、これまでにない新しいマルチプローブ連携分野を、物質の表面構造・内部構造・不均一構造の3つの観点で創成することを目指しています。

KEK 物質構造科学研究所 量子ビーム連携研究センター