共通基盤研究施設

共通基盤研究施設は、KEKの大型加速器施設を利用して行われる研究プロジェクトや共同利用研究の運用・推進に必要な、放射線科学・安全、環境・化学安全、計算機・情報ネットワークシステム、超伝導・極低温技術、精密機械工学などの加速器科学における基盤技術の研究開発を行い、その応用と技術支援を行う研究機関です。そのための4つのセンターが設置されています。

共通基盤研究施設

KEK共通基盤研究施設

KEK共通基盤研究施設

放射線科学センター

放射線科学センターは、高エネルギー加速器の放射線安全管理のために、種々の検出器の開発と校正するための施設、放射能を分析・保管するための施設・機器を維持・管理・運用しています。また、化学安全管理、加速器運転に伴う冷却水及び一般排水の水質分析、実験系廃棄物、洗浄廃水の処理を行っています。さらに、高エネルギー加速器に関連した、放射線物理・放射線遮へい・放射化学・環境計測の観点から研究を行っています。

国際宇宙ステーション用空間線量計の開発

国際宇宙ステーション用空間線量計の開発

加速器電磁石のガンマ線イメージング

加速器電磁石のガンマ線イメージング

計算科学センター

計算科学センターは、KEKで行われている研究活動のために計算資源、ネットワークを運用し、関連する開発研究を行っています。また、東海地区と実験データ解析が行われる中央計算機があるつくば地区を結んで、J-PARCの研究活動を支えています。

中央計算機システム

中央計算機システム

Geant4 素粒子-物質相互作用シミュレータ

Geant4 素粒子-物質相互作用シミュレータ
(CTスキャン画像との比較)

超伝導低温工学センター

超伝導・極低温を中核とする先進超伝導磁石技術は、最先端科学を切り拓く原動力になっています。超伝導低温工学センターでは、主に、加速器および物理実験用超伝導磁石の開発、ヘリウム液化機を用いた液体ヘリウムの研究グループへの供給の業務を通じて、機構が推進する実験およびプロジェクトに貢献しています。

CERNとの国際協力研究:大口径ビーム分離双極超伝導磁石の開発

CERNとの国際協力研究:大口径ビーム分離双極超伝導磁石の開発

ヘリウム液化システム

ヘリウム液化システム

機械工学センター

機械工学センターは、機構が推進する計画や実験装置開発に対して、製造支援および開発支援を行っています。加速器科学の実験設備の開発研究、特に高エネルギー加速器及び各種実験に必要な精密加工技術の最先端技術開発研究も行っています。さらに機械技術講習会等を開催して,教育・人材育成も担っています。

  • 応用超伝導加速器イノベーションセンターとの協業で製造した超伝導加速空洞

    応用超伝導加速器イノベーションセンターとの協業で製造した超伝導加速空洞

  • g-2/EDM実験用飛跡検出器の開発

    g-2/EDM実験用飛跡検出器の開発

  • 機械技術講習会

    機械技術講習会