高エネルギー加速器研究機構

高エネルギー加速器研究機構(KEK)は、最先端の大型粒子加速器を用いて、素粒子や原子核の研究から原子や分子レベルでの物質の構造や機能の研究、生命体の生命活動の研究まで、幅広い基礎科学の研究を行っています。高エネルギー加速器とは、電子や陽子などの粒子を、ほぼ光の速さまで加速して、高エネルギーの状態を作り出す装置です。この高エネルギー状態から作られる素粒子の世界を研究すると、誕生直後の宇宙の様子を探ることができます。また、加速器が作る光や陽電子、中性子、ミュオンなどの量子ビームは、倍率の高い顕微鏡として、これまでに見ることができなかった物質の構造や、生命活動の研究を行うことができます。

高エネルギー加速器研究機構

KEKつくばキャンパスと筑波山

KEKつくばキャンパスと筑波山

量子場計測システム国際拠点(QUP)

量子場計測システム国際拠点(QUP)

量子場計測システム国際拠点(QUP : International Center for Quantum-field Measurement Systems for Studies of the Universe and Particles)は、KEKに2021年12月から新たに立ち上げられた、量子場計測システムに関する国際研究拠点です。文部科学省が推進する世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の14番目の国際研究拠点として採択されました。

QUPは、素粒子物理、宇宙物理、物性物理、計測科学、システム科学において、量子場計測システムを融合します。新機軸の拠点で、学術的価値のみならず社会的価値の還元も含む、高次の「方法・手段の融合」に挑んで価値を創出します。

これまで見えなかった量子場を「見る」手段を総合的に開発するために、極低温で動く検出器の開発プラットホームの稼働が2023年から始まりました。写真にあるような希釈冷凍機を4台設置し、宇宙の最古の光や、私たちの周りにあるかもしれない暗黒物質などを観測できる、新しい眼を開発しています。

小林・益川理論50周年

2008年にノーベル物理学賞を受賞したKEK特別栄誉教授の小林誠博士と京都大学名誉教授の故・益川俊英博士による、いわゆる「小林・益川理論」が1973年に発表されてから今年で50周年になります。これを記念し、一般向け講演会が今年2月に東京都千代田区の一橋講堂で開かれ、小林博士による講演やパネルディスカッションが行われました。

小林誠KEK特別栄誉教授

小林誠KEK特別栄誉教授

講演会の様子は以下をご覧ください。

第一部・講演の部

第二部・パネルディスカッション

また、9月からKEKの国際交流センターギャラリーにて「小林・益川理論発表から50年」の企画展を開催予定です。

ニコニコ超会議2023に初出展しました

超KEKブースの様子

超KEKブースの様子

KEKは4月29〜30日に幕張メッセにて行われたニコニコ超会議2023(リアル開催)に「超KEK」と題しブースを出展しました。ニコニコ超会議は、株式会社ドワンゴによって運営されている日本最大級の動画サービス「ニコニコ」のユーザーが主体となり、ネットとリアルで開催する文化祭で、今年はリアル会場に来場者11万8797人が集まりました。
超KEKブースでは体験コーナーとして「超ねじ切り体験」や「超霧箱観察」のほか、ガウス加速器で加速された鉄球をスイーツに打ち込む「防弾スイーツ超実験」を実施しました。また、KEKの研究の一部を現役研究者が紹介するトークショー「KEKの研究を紹介!」をブースからニコニコ生放送でライブ配信を行いました。

詳細については以下のリンクをご参照ください。
https://www.kek.jp/ja/topics/202306021800/

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