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自然科学研究機構

研究トーク3:13:00~14:00
  

自然科学研究機構とは

自然科学研究機構は5つの研究機関(国立天文台、核融合科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所)と、4つの直轄センター(アストロバイオロジーセンター、生命創成探究センター、新分野創成センター、国際連携研究センター)で構成されています。ここでは主に4つのセンターについて紹介します。


アストロバイオロジーセンター
Astrobiology Center (ABC)

アストロバイオロジーセンターは、太陽系外惑星や、宇宙にいるかもしれない生命についての学際的研究を推進するために設立されました。近年の太陽系外惑星観測の進展を契機に、「宇宙における生命」を科学的に調査し、その謎を解き明かすアストロバイオロジーの研究が喫緊の課題となっています。

アストロバイオロジーセンターは、異分野融合によりこの分野を発展させ、太陽系外の惑星探査、太陽系内外の生命探査、それらの探査のための装置開発を推進しています。

太陽型星(左下+マーク部)を周回する巨大惑星の発見画像(右上の白く輝く点)


生命創成探究センター
Exploratory Research Center on Life and Living Systems (ExCELLS)

生命創成探究センター(ExCELLS)は、「生きているとは何か?」という人類の根源的な問いの解明に向けて、生命の本質の理解を目指した研究を進めるべく、2018年4月に設立されました。最先端機器で生物を観察し(みる)、最新手法でデータを解析して(よむ)、生命の仕組みの解明を目指します。  

さらに構成的アプローチを取り入れ(つくる)、生命システムの本質に迫ります。「みる・よむ・つくる」のアプローチを基軸に、極限環境生命の研究者とも協力しながら、異分野融合型の研究を進め、生命の設計原理を探究しています。

高速AFM光学顕微鏡複合機:タンパク質から細胞まで様々な生体分子の動態が可視化。光学顕微鏡との組み合わせも可能。

電子顕微鏡で撮影したクマムシ


新分野創成センター
Center for Novel Science Initiatives (CNSI)

自然科学研究において研究手法の拡がりや異分野の交流は、当該分野の進展に資するだけでなく、新しい研究分野を生み出しつつあります。この大きな流れを先導する目的で、新分野創成センターでは、これまでイメージング科学、脳科学、宇宙における生命科学という新たな分野の創出に貢献してきました。

そして現在、光科学の研究成果の異分野への応用を目指す「先端光科学研究分野」、プラズマ科学と生命科学の分野融合研究となる「プラズマバイオ 研究分野」を新たに立ち上げ、両分野において公募研究を含む分野創成研究を推進しています。

特に「プラズマバイオ 研究分野」では、名古屋大学低温プラズマ科学研究センター、九州大学プラズマナノ界面工学センターおよび東北大学大学院工学研究科非平衡プラズマ学際研究センターとコンソーシアム(共同体)を形成し、連携研究を強力に進めています。また、センター内の新分野探査室では、次世代の新分野となり得る研究活動の探査も進めています。

生体へ直接照射可能な低温大気圧ヘリウムプラズマジェット


国際連携研究センター
International Research Collaboration Center (IRCC)

 これまで機構内の各機関では、さまざまな国際交流活動を推進し、発展させてきました。これらの海外機関との組織的な連携による、分野や機関の枠を越えたさまざまな取り組みをさらに発展させるべく、国際連携研究センター(IRCC)は設立されました。

 IRCCには、t年モン物理学と核融合科学の融合分野である「アストロフュージョンプラズマ物理研究部門(IRCC-AFP)」と、生物学における定量測定とイメージング技術を融合させる「定量・イメージング生物学研究部門(IRCC-QIB)」の2部門が設置され、今後の研究のさらなる発展が期待されています。


アストロフュージョンプラズマ物理研究部門(IRCC-AFP)

 自然科学研究機構とドイツ・マックスプランク協会関係研究所、アメリカ・プリンストン大学の3者の連携により、天文学および核融合学に共通するプラズマ物理学の総合的な探究を目的とした国際共同研究を推進しています。


定量・イメージング生物学研究部門(IRCC-QIB)

 アメリカ・プリンストン大学の新しい数理科学的解析手法やイメージング手法などを取り入れた定量生物学分野と、自然科学研究機構の基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所および生命創成探究センターが連携し、次世代の定量・イメージング生物学を創成するべく国際共同研究を推進しています。